前回の記事タカ派とハト派とは何?の記事のちょっとした続きです。日本、アメリカ、ユーロはどっちよりなのか見てみました。
日本 -日本銀行
日本銀行のウェブサイトに以下の通り書いてあります。
日本銀行はわが国の中央銀行として、物価の安定のために、金融政策の決定と実行に当たっています。
この内容を見ると物価の安定が最重要事項です。インフレは許容できないという意味にとれますので日本の基本的な金融政策のスタンスはタカ派寄りの考え方といえます。ただ、最近の不況などによるデフレの状況では物価の大幅下落を防ぐためにインフレに許容的にならなければいけないため、不況下ではハト派の政策方針といえますね。
前の記事で書いたように現在の日本はインフレターゲットを2%と設定して物価をあげようとしていますので、ハト派寄りの政策が中心です。
アメリカ合衆国 -FRB
The Federal Reserve System Purposes and Functionsの第2章「金融政策と経済」に以下の記述があります。
“to promote effectively the goals of maximum employment, stable prices, and moderate long-term interest rates.”
「最大雇用、物価の安定、穏やかな長期金利という目的を効果的に遂行する」
同じようにFOMC政策金利発表でも雇用最大化と物価の安定促進を目指しているといった声明がよくでます。このことからアメリカ合衆国の方針は「雇用最大化」と「物価安定」という大きな2つのテーマを掲げています。そのため、「雇用最大化」と「物価安定」というどっちに重点をおくかでタカ派とハト派に分けることができます。
タカ派
雇用が多少弱い状況であってもインフレは容認しない。
ハト派
インフレ率が多少強めになっても雇用を促進する必要があると考える。
バーナンキFRB議長は?
バーナンキさんはしばしば「失業率は不快なほど高止まりしている。」みたいなことを発言しますので、どちらかといえば雇用最大化のほうに重点をおいたハト派といえるのかもしれません。
ユーロ圏 -ECB
ECBの金融政策のところには以下のように書いてあります。
To maintain price stability is the primary objective of the Eurosystem and of the single monetary policy for which it is responsible.
ECBの金融政策の第一目標は物価の安定を維持すること
ECBはインフレ率の維持を第一目標に掲げています。しかもユーロ圏はインフレに悩まされている傾向があるので、基本的にはタカ派のスタンスといえます。
これは中心国のひとつであるドイツが第一次世界大戦後にハイパーインフレに悩まされたこともトラウマとして原因のひとつなのかもしれません。ただ、現在はECB執行部はドラギ総裁がイタリア出身、コンスタシオ副総裁がポルトガル出身とドイツの血も少し薄れていますので前程はそうないのかもしれません。
ちなみにドイツ連邦銀行の総裁でECB理事のヴァイトマンさんはやっぱり極端なタカ派でECBの政策への批判もけっこうしてたりします。ただ、ユーロのギリシャ危機から始まったユーロ圏の国の問題から、それらの国の救済やユーロ圏の金融システムへの対応をインフレ対応よりも優先されていることもありECBの業務の遂行にドイツ連邦銀行が少し距離を置いている印象があります。



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